社員に子供ができたと報告あり。
安定期に入るまでは内密に。
と連絡あり。
当たり前のように男子までもが育児休暇をとれる時代になりました。子育ても終わった世代からしてみれば、「男子が育児休暇を取って何するんだ?」「奥さんに邪魔だと言われない?」のなんて声も聞かれますが、時代は変わったものです。
ひと昔前なら、肩をポンポンと叩かれ、当たり前のように退職を促され・・・・
少子化が進み、晩婚化が進み、2人きりで、ずっとラブラブ生活を送っていたいなんて夫婦もいたり・・・
時代は変わりました。出産から育児まで当然のように休める時代になったのです。
出産前6週間より、子どもが1歳になるまで、給付金を貰いながらお休みする制度がきっちり整っています。
せっかく務めた会社を、出産育児のために退職するなんて、もったいない!
きっちり休んで、貰える手当はすべて貰ってお得に子育てしましょう。
隙間時間を使ってカンタンにお小遣い稼ぎも良いかもしれません。
妊娠検査薬で妊娠が判明・・・まずは何をすれば良いのか
薬局に行けば簡単に妊娠が分かるキットが売っています。おしっこを少々かけて数分待つと真ん中に線が浮かび上がります。おそらく、おめでた!
まずは、病院に行っておおよその出産予定日を計算してもらいましょう。
3か月を過ぎれば、安定期となったはず?遠い記憶・・・ですが
なので、そのころ上司に報告しましょう。
出産予定日から6週間前(多児出産の場合は14週間前)からお休みすることが可能です。これはあくまでも本人の申し出があった場合の話です。本人が働きたいと申し出れば、出産日前日まで働けるのです。破水が職場で・・・なんて事が起こりうるかもしれませんが
選択は本人の自由です。
なお、妊娠発覚から出産までの期間、会社は母体を守る措置を取らねばなりません。
健診の日はお休みを与える、夜勤を減らす、重い物を持つ仕事を避けるなど、軽微な作業になるよう配慮が必要となります。あくまで、社員の申し出が「バリバリ働きたい」という選択ならば、妊娠は病気ではないので、働いても大丈夫・・・なのですが
社員と会社の良い関係を築きながら・・・大前提にあるのは、母体を守るための努力を会社は惜しんではいけません。
出産・育児・社会保険料を支払わなくてもいいんです
出産予定日6週間前より、お休みしていれば、社会保険料の免除申請ができます。働き続けている場合は免除の対象とはなりませんので、注意が必要です。
もし、産前休暇が12/25からスタートだとすると、12月分の保険料から免除となります。12月末日の時点で働いているか、いないか、がおおよその基準となりますので、12/30からお休みした場合も、12月分の保険料は免除となります。12月はボーナスの支給月でもあるため、12月に支払われたボーナス分の社会保険料も免除となります。こればっかりは、狙ってなんとかなるものでもないですから、たまたまボーナス月に、休暇が始まっただけで、ボーナスの社会保険料も免除になるのは、とてもお得な話しです。申請書の提出先は日本年金機構となります。
産前産後休業を取得し、保険料の免除を受けようとするとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
出産手当金の支給申請手続きが始まります
これと並行して、出産手当金の支給申請手続きが行われます。支給金額は月の基本賃金の67%ほど・・・少ないと感じるかもしれませんが、社会保険料が免除となっているため、普段の手取りの金額と、ほとんど変わらない額が支給されます。この申請は給与の締め日単位で1か月ごとの申請となり、確実に給与が支払われなかった事実がないと、申請を受け付けてくれません。1ヶ月ほど手元に給与が届かない感覚に陥るかもしれませんが、きっちり手当は支払われますので、安心してください。この手当は、赤ちゃんが生まれて産後8週間まで支払われます。産前産後で、おおよそ、3ヶ月半ほど出産手当金が支給されます。
申請書の提出は、健康保険の加入先、協会けんぽ等です。
202106けんぽ協会_申請書.indd (kyoukaikenpo.or.jp) 出産手当金支給申請書
ここからは、傷病手当金も使えるよってお話です。お休み開始予定の6週間より前に切迫早産の疑いなど、絶対安静で入院しなければならなくなったり、自宅で安静に過ごさなければならなくなった等、早い時期から医師の診断により、就労ができない状態になってしまった場合は、産前休暇取得予定日までのお休みは、傷病手当金を使って乗り切ることができます。出産は病気ではないのですが、赤ちゃんを守るために安静にしていなければならない方もいます。ここはひとまず、仕事を休んで、元気な赤ちゃんを産むために安静にしていましょう。
まずは傷病手当金を受けて、産前6週間前より出産手当金を受ける、長期のお休みになってしまう場合も傷病手当金を使うと安心して出産に望めます。
死産だった場合や妊娠4ヶ月以上の流産も出産手当金は支給されます。ゆっくり心と体を休めて、体調の回復に務めてください。
出産一時金はご自身でお願いします
昔の遠い記憶を辿るならば・・・この出産一時金しか無い時代もありました。昔は分娩にかかる費用をあてるために支給されていたような気がします。
なにはともあれ、無事出産おめでとうございます。
この出産一時金は、今どきならば、病院がメインとなって支給申請の手続きの説明をしてくれているようです。病院は、出産一時金を申請するか、分娩費用を現金で支払うか、の選択をしているようです。
会社には、全く申請したいのですが・・・って相談は来ないため把握はしていませんが
病院も分娩費用を取りっぱぐれないよう申請手続きを代行したりしているようですよ。
健康保険出産手当金支給申請書 | 申請書 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)
忘れがちな、産前産後休業取得者から育児休業取得者へ
社員さんは、ずっと休み続けているだけなので、何も心配は、ありません。ここからは、忘れてはいけない総務課さんのお仕事になります。
同じような申請を変更、終了、開始と同時期にしなければなりません。
出産が終わり、ほっとひと段落している社員に育児休業給付金が始まる前までには、1度会社に来てもらいましょう。その時に持参してもらうものは
- 母子手帳or住民票
- 銀行振込用口座の通帳
- 運転免許証orマイナンバーカード(顔写真付き)
- 印鑑(最近は押印の義務が無くなり必要ないかもしれません)
育児休業給付金を受けるために必要な書類をこの時点でGETしておくと、後々、楽になります。
母子手帳のコピーを用意して、最初に提出した社会保険料の免除申請を、確定申請にしなければなりません。最初に出した産前産後休業申請書は、あくまで出産予定日を元にして社会保険料を免除しています。出産日が決定したことにより、出産日の確定と終了日が決定するため、再度、同じ書類に確定した項目を記入し、日本年金機構に提出しなければなりません。
産前産後休業を取得し、保険料の免除を受けようとするとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
ひとまず、産前産後休業の社会保険料の免除申請が完了します。産前産後休業期間の社会保険料免除が終了した次の日から育児休業期間の社会保険料免除申請をしなければなりません。この流れの手続き、ほんと忘れがちで、ボサボサしてると1ヶ月があっという間に過ぎ去り、社会保険料が免除されていなく、1ヶ月後・・・青ざめるという経験を何度か・・・繰り返し、保険料が免除されなくても、翌月には、訂正され免除されてきますので安心してください。
育児休業取得者申請書は、育児休業が開始した後でなければ、受付をしてもらえないため、忘れず申請しましょう。
育児休業等を取得し、保険料の免除を受けようとするとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
パパも参戦!育児休業給付金
産前産後給付金が終わる産後8週間が過ぎた翌日の57日目からは、育児休業給付金と言う給付金制度に移行します。
総務課の立場で言わせて頂くと、同じような給付なんだから、どちらかにして欲しいものです・・・とも思ったり。
でも、私は育児休業給付金の申請書の方が断然書類的な面で言うと簡単簡潔に申請が出来るため楽です。
なんせ、公やら△やら/やら○やらを駆使しなくてすむのですから・・・
事前に申請を行わなければ給付金を受けることはできません。必要な書類を集めて事前申請しましょう。ここからの申請先はハローワークとなります
用意するもの
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 賃金台帳(月給が支払われていた直近6ヶ月分)
- 出勤簿(雇用保険加入1年分)
- 育児休業給付受給資格確認票
- 母子手帳or住民票等子供が生まれた証明となるもの
- 本人免許証のコピー
- 給付金の振込先の通帳のコピー
上記2枚は、総務課さんが、ハローワークに行き事前に貰っておきましょう。勤務実績過去6ヶ月の賃金台帳は、休みに入る直前のもので6ヶ月分以上あればOKです。出勤簿はお休みに入る以前1年分以上で、ひと月の勤務実績が11日以上ある月が12ヶ月以上ないと、給付を受けることができません。その確認のため必要となります。勤務実績(1ヶ月の出勤11日以上)が1年未満の方は、育児休業給付金は受けられないため注意が必要です。但し、前職などあり、尚且つ失業保険を受給していない離職票をお持ちの方は前職分の雇用保険加入期間と現在の雇用保険加入期間を合算して計算できます。過去2年以内に11日以上の勤務実績が12ヶ月以上ある方は、育児休業給付金の支給を受けることができます。失業保険は、使ってしまった場合は合算できないので注意が必要です。
パパは、出産予定日より・・・でもさ、出産後すぐにママって帰宅しないよね・・・病院に入院してて、パパって家で独り、休み取って何するんだろ?ボヤキましたが、パパは出産予定日以降、ママは産後57日目より育児休業給付金を受けることができます。
給付額は長く休むごとに減っていきます。
- 1日から181日 支給額 67%
- 181から子供が1歳まで支給額 50%
結構目減りしてしまうのですね。勤務復帰してはいけない期間ではないため、会社としましては、いつ戻ってきてくれるか、首を長くして待っているばかりなのですが