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円満に退職するために・・・退職するのに円満でいられるか・・・

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人生いろいろあるものです。簡単に退職を申し出る時代になったのでしょうか・・・LINEで退職を申し出る人もいれば、資格のある人は次から次へとスキルアップを重ね転職を繰り返していく。50代で転職を心に決めたチャレンジャーもいれば、3か月もたたないうちに退職届を出してくる若者たち。最後の姿は綺麗に終わらせてほしいものです。有給休暇はきっちり使い切りましょう。もう2度と会うことのない人たちに遠慮はいりません。持ち合わせる限りの権力を行使しお得に退職を進める方法を総務課さんなりに伝授します。



退職届は1か月前までに提出しましょう。

辞める会社の就業規則なんて、もう見るのも嫌かもしれませんが、辞める前に今一度、読み漁ってみましょう。意外とお得な情報が、就業規則に書かれているかもしれません。

その1つに、退職は〇日前までに申し出ること!と記載があるかと思います。会社は明日辞めますと言っても辞めさせてはくれません。仕事の引き継ぎや、シフトの調整、会社にとって不利益になるような辞め方をすると、後味も悪いですし、損害を与えられたとでも言われかねませんので、最低でも計画的に、退職日を決めて1か月まえには、退職願を提出できるようにしておきましょう。衝動的に退職するのは、損でしかないです。落ち着いて仕事を淡々とこなすかのように飛ぶ鳥後を濁さずです。退職届はいたってシンプルに

  • 退職届
  • 一身上の都合により〇年〇月〇日退職します。
  • 提出日
  • 住所
  • 氏名
  • 押印

のみで十分です。

「退職願」は文字の通り退職しても良いでしょうか?のお願いをする時に使用しますので口頭でもOK。

「退職届」は退職することを届出る時に提出しますので、決定事項となります。

「辞表」は役員や公務員が使用します。

嬉しいことに、引き留められる可能性もあるかもしれませんが、辞めると決めたんですから、引き留めに必ず応じる必要はありません。法律では、14日以上前に退職届を提出し退職の決意表明をすれば、無条件で会社を辞めることができます。引き留められるような人材になりたいものです・・・

余ってる有給休暇はきっちり使い切りましょう

辞めると決めたからには、有給休暇は1日残らず使い切ったほうがお得です。退職日までの間、きっちり有給休暇を消費して、1か月、2か月間ゆっくりお休みを満喫してください。100%の給与が保証され、その間にボーナスなどがあれば、有給休暇は出勤とみなされる場合が多いので、支給の対象となる確率が高いです。就業規則を、もう1度読み返してみましょう。

そんなことも計算しながら、退職日を決めて、有給休暇を残らず、すべて取得しましょう。有給休暇を使う事は労働者の権利です!

有給休暇の買い取りってよく聞きますけど、ほんとに買い取ってくれるの?

有給休暇を辞める時に買い取ってくれるらしい・・・と会社の七不思議のように語ってるお局様、御社にはおりませんか?答えは、NOです。買取行為は労働基準法で基本的に禁止されています。会社もそれを理由に休まないあなたが悪いとゴネて来るかもしれません。言わなきゃ有給休暇は使えません。退職届を提出した後から言っても基本的には、休めば良かったのにね・・・時間はたっぷりありましたよね?と・・・言われるのがオチです。退職届を提出する前に、辞める際には、きっちりお休みして退職したほうがお得です。社会保険料だって無条件で休んでいる間、折半で半分、会社が支払ってくれます。

但し、例外的に買取が認められる場合があります。詳しくは、有給休暇の上手な取り方をご覧下さい。

退職の手続きって初めての事でよく分からなくて不安です・・・

誰しもが、人生の中で何度も退職を繰り返すわけでは、ありません。何をすれば良いか右も左も分からないと思います。散り際は綺麗に済ませましょう。通常であれば、退職日に退職の手続きをするため、最後の出勤をしなければなりません。持参するものは

  • 印鑑(最近は押印の義務が減り必要ないかもしれません)
  • 健康保険証(家族が扶養に入っていれば全員分)
  • 会社からの制服などの借りている物
  • お世話になったあの人へ菓子折り(プライスレス)

ぐらいが、基本です。菓子折りは、円満であれば、にこやかに挨拶と一緒に渡して別れを惜しんでも良いかと思いますが、さっと去りたい方は必要ないと思います。あくまで気持ちの問題です。

退職金の共済などに加入している場合は、別に必要な書類があるかもしれませんので総務課さんに聞いてみましょう。

会社に年金手帳を預けている場合は返却してもらいましょう。健康保険の資格損失証明書も貰っておきましょう。次の会社が決まってる方は必要ないかと思います。

健康保険証を返却したからと言って資格を損失するのは、次の日です。退職日当日は、まだ会社の加入者ですので会社から出て退職日の24時までは、保険証が使えますので安心してください。

給与の締め日にもよりますが、社会保険料は基本的に後払いです。例えば、3月分のお給料では、2月分の社会保険料を天引きしている会社が多く、給与の締め日にもよりますが、3月31日が退職日の場合、3月分の社会保険料を会社に預けて辞めなければなりません。給与が当月締めの当月払い場合、2ヶ月分の社会保険料が徴収されるので注意が必要です。

残っている住民税は、一括で請求される場合がありますので金銭的に負担が大きい場合は総務課さんに相談してみましょう。

そんなこんなで、退職月のお給料は雀の涙ほどになってしまうかもしれない事を覚悟の上で、退職金が出れば安心ですが・・・

退職後まずは、何から始めましょうか

  • 健康保険・年金の手続き
  • 離職の手続き
  • 失業保険を受ける手続き
  • 再就職先を探す

退職日の次の日を迎えれば、晴れてあなたは、自由の身です。しかし、色々手続きが目白押しですので勢力的に動きましょう。

まず、健康保険に加入しなければなりません。次の転職先が決まっているのであれば、スムーズに次の会社の社会保険に加入します。

これから仕事を探す方は、国民健康保険に加入するか、退職してきた会社で加入していた社会保険を任意継続するか、家族の扶養に入ってしまうか、の選択をしなければなりません。

国民健康保険は役場に健康保険資格損失証明書を持って行きましょう。保険証と保険料の納付書が発行されます。

社会保険を任意継続するのであれば、今まで会社が半分払ってくれていた保険料が全額自己負担となります。概算で直近の給与明細を確認し健康保険料と介護保険料を足して倍にした金額が毎月の保険料と考えてください。最長2年間継続できるため、国民健康保険料の金額と比較して安い方に加入すると良いかもしれません。

失業保険を受けるのであれば、家族の扶養には基本的に入れませんので、失業保険を受けたあと、家族の扶養に入ると良いかもしれません。



退職日より1週間ほどすると、離職票が送られてくるかと思いますので、失業中の方は、ハローワークに行って離職の手続きをしましょう。解雇や倒産など会社から辞めて欲しいと頼まれた場合などは、即日失業保険を受けることができます。自己都合による退職は3か月ほど修行の日々を送り、その後、失業保険がもらえます。

支給日数は、離職年齢や、過去の雇用期間などに応じて変わり、最長で360日受給できます。詳しくはハローワークのページで確認してみてください。

ハローワークインターネットサービス – 基本手当について (mhlw.go.jp)