コロナウイルスの感染拡大が止まらない今日この頃ではありますが、感染が確認されて、会社には行けなくなった場合の給料ってどうなるんでしょうか。有給休暇を使えば100%、欠勤なら無給、コロナ給付金なら80%…あなたの選択はどれですか?
感染して欠勤?自宅待機で休業補償?子供が休校で支援金?混乱を招く支援金
コロナウイルスの感染が確認されて休業した場合
- 有給休暇を使う=給与補償率100%
- 欠勤で寝込む=給与補償率0%
- 傷病手当金を使う=給与補償率67%
- 治療費は全額公費負担=0円
コロナウイルスに会社で感染し休業した場合
- 労災保険を使う=給与補償率 80%
- 有給休暇を使う=給与補償率100%
- 治療費は全額公費負担=0円
濃厚接触者となり自主的に休業した、保健所の自宅待機の指示があり休業した、家族が濃厚接触者となり念のため自主的に休業した場合
- 有給休暇を使う=給与補償率100%
- 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を使う=給与補償率80%
- 何もせず欠勤してふて寝=0%
濃厚接触者の疑いがあり会社の指示で休業した、家族が濃厚接触者となり会社から休暇の指示があった場合
- 有給休暇を使う=給与補償率100%
- 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を使う=給与補償率80%
- 会社に休業補償を支払ってもらう=給与補償率60%
感染拡大防止のため休校になり子供の面倒を見なくてはならなくなった場合
- 有給休暇を使う=給与補償率100%
- 欠勤して家族団欒を楽しむ=給与補償率0%
- 小学校休業等対応助成金を会社に申請してもらい有給による特別休暇をお願いする=給与補償率80%~90%(感染地域の状況により変動)
などなど、感染者には比較的冷たく、元気で休業した人などには手厚くなっていると感じる給付金・・・もう少し詳しくお話していきたいと思います。
コロナウイルスに感染したら
基本的には、もちろん会社は、お休みをお願いします。お願いします、というか、風邪やインフルエンザ、ノロウィルスや腹痛etc…..病気になれば、自己判断により会社はお休みしますよね。それと同様の扱いになってしまいます。今回ばかりは、社員や家族を守るために、特別休暇として扱ってくれる会社もあるかと思います。が、会社が「特別休暇を与えるので完治するまでお休みしてください。」となったとしましょう。特別休暇とは、「有給で特別にお休みしても良いですよ。」というお休みになります。社員全員が、感染し、業務が停止したのにもかかわらず、会社はお給料の補填をしなければならない…そんな事になったら、社員や家族を守るどころか、会社の存続が危ぶまれる事態になりかねません。はたまた、体の丈夫な頭の賢い社員ならば、コロナウイルス感染地域に出向いて感染し、「感染したので特別休暇でお願いします。」なんて事が社内で広まったりして…どんどん社員が特別休暇を使って休んでいくなんて事態にもなりかねませんよね。
あくまで、会社以外の場所で、家族からとか、友人からとか、出かけた先で等の感染の話になります。
000613887.pdf (mhlw.go.jp)厚労省・新型コロナウイルス感染症に影響を受ける働く皆様へ
そんなこんなで、ほとんどの会社は、病気や自己都合による欠勤と同じ扱いで、無給となり、選択肢の1つとして有給休暇を使用した休暇にする所が多いようです。会社によっては、感染症についての規則があり、完治するまでは、出勤停止とし、その間は無給とする。なんて規則があるかもしれませんので、1度確認してみると良いですね。
ですが、ご安心を・・・感染が確認された時点で、病気による欠勤となり、傷病手当金の支給申請が可能となります。詳しくは傷病手当金のページをご覧下さい。傷病手当金は、最初の3日間は支給されませんし、80%の支給率です。現在の新型コロナウイルスの、感染から通常通りの生活に戻る期間1週間程度を考えると、傷病手当金を使うのは、少し不利な気がします。
有給休暇なら100%給与の支給が補償されます。長い間会社に貢献してきた従業員であるならば、少なからず20日ぐらいの有給休暇を所持しているはずです。有給休暇の時効は2年です。消滅させてしまう有給休暇であるならば、この機会に、思い切って消化し、お休みをたっぷり取ったほうが、お得な方法かもしれません。あくまで選択は本人の自由意志によるものですが。
コロナウイルスに感染し欠勤。有給休暇も残り少ない場合の対処
残念な事にコロナウイルスに感染してしまい、会社を休まなければならなくなった。が、しかし、入社したばかりで有給休暇が無い!なんて方もおられるかと思います。そんな方は、問答無用で傷病手当金を申請しましょう。仕事以外の場所での感染の場合に限りますが、支給率は80%で、最初の3日間は、支給されません。有給休暇という選択肢がないため、やむを得ないでしょうが、無給になるよりはマシなので支給を受けることをお勧めします。
社会保険に加入していないパートやアルバイトの方は、傷病手当金の支給は受けることができません。この場合は、有給休暇を使うか、欠勤するかの選択しかないようです。
傷病手当金 | こんな時に健保 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)
職場がどうもコロナウイルス感染の現場になってしまったようだ。
感染源が、職場内だった…きちんとした現場検証の結果、職場が感染源で職場内で感染が広まってしまった場合は、労災保険の適用となります。どんなに感染対策をしていても、病院や福祉施設では、新型コロナウイルスがまん延し、クラスターになってしまっています。そんな場合は、労災の適用となります。職場が感染源で、職場が原因でコロナウイルスに感染した場合に限ります。この場合は、社会保険に加入していない短時間パートやアルバイトの方たちも、職場内で感染したことが確認できれば、支給の対象となります。支給率は給与の80%で、申請の仕方は、労災のページをご覧下さい。
労働災害が発生したとき |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
家族が恋人が感染し、自分が濃厚接触者になってしまった。
家族や、大切な友人、恋人が感染者になり、ご自身が濃厚接触者になってしまった場合はどうなるんでしょう。今は、濃厚接触者だけど、明日は感染者かもしれない…と、不安な日々を過ごさなければならないし、会社からは、感染の恐れがあるからと、出勤を止められるし、お給料はどうなるの?etc…..
基本的に濃厚接触者になった時点で、保健所より、不要不急の外出を避け、職場にも行かないようにと自宅待機の指示があるかと思います。濃厚接触者本人だって、完全に身の潔白が保証されるまでは、感染源には、なりたくもないでしょうし、同僚からの冷ややかな目を浴びるのは、心苦しいかと思います。万が一にも、無症状のまま感染者になっていて、気が付かないうちに周囲に感染させてしまっているかもしれません。元気で健康であったとしても、保健所の指示どおり、在宅にて待機していて下さい。その間は、感染もしていないし、会社が休業を命じたわけでもなく、保健所の指示によりお休みしているため、会社の休業補償は受けられない可能性が大きいです。在宅での勤務が可能な場合もありますが、在宅で働ける職場ばかりでもないかと思いますので、選択肢は、有給休暇で給与の100%を受けるか、欠勤扱いの無給で、国が行っている、新型コロナウィルス感染症対応支援金・給付金の申請をしましょう。給付率は80%で、延長に延長を重ね現在は、令和4年3月31日まで給与が減額になった方は申請をすれば、給付金を受ける事ができます。詳しくは、総務課さんに相談するか
https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html#shinsei新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金
を検索してみましょう。Webでの申請も受付しているので、出歩けない状態でも申請が可能です。
この給付金申請は、会社・個人どちらからでも申請が可能です。会社が申請を出してくれない場合は、個人で、給与明細などを集めて申請しましょう。
濃厚接触者の濃厚接触者や、感染拡大防止のため、会社が休業宣言を出した場合
濃厚接触者になり、保健所からの待機期間を過ぎても、会社がお休みを指示してきたり、濃厚接触者の濃厚接触者で、健康なのにも関わらず、念の為と会社からお休みを命じられた場合、会社がコロナウイルスによる業績悪化や、客足の減少などにより、シフト勤務の日数を減らしたり、休んで欲しいとお願いされたり、休業してしまった場合は、会社の都合による休業となり、休業期間中の給与を会社が負担しなければなりません。会社の補償しなければならない最低の金額は、給与の60%以上とされており、それ以上の補償はしなくても良いことになっています。会社も、ギリギリの経営と選択を迫られて必死だとは思いますが、働かない社員に60%以上の給与を絶対に支払わなければならないのです。
これに関しては、賛否両論あるかと思いますが、コロナウイルスという天災とも言える状況で、会社に負担をしなさいと言い、蔓延防止もしなさいと言い…会社も労働者もギリギリの状態かと思います。
そんな中、国は、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金という給付金制度を打ち出しています。この給付金は、会社から休業補償を受けれなかった方を対象としていて、給付率は約80%、会社が補償してくれる60%の休業補償より、断然お得な給付金です。休業を余儀なくされて、給料の補償がない方は、申請しましょう。
- 会社の休業補償 60%
- 国の休業補償 80%
- 有給休暇がめちゃくちゃ余っている人補償率 有給消化 100%
選択はすべて個人の自由なんです。
国の補償を受けてゆっくり休むもよし、有給休暇を使って休むもよし、この際だから在宅でできる、副業なんて始めてみるのも将来のために良いかもしれません。
学校でコロナウイルスが発生し休校になってしまい、子供の面倒を見るため仕事を休まなければならなくなった
子供たちの現場でもコロナウイルスが着々と広がってきています。無邪気に遊ぶ子供たちにマスクを四六時中していなさい!と言うのは、限界があります。コロナウイルスの感染が発生し、休校や休園が相次ぐなか、パパママ世代は大変かと思います。学校から突然「早退となりましたのでお迎えをお願いします!」「明日から、再開時期は未定ですが、休校とします!」なんて一方的に電話やメールが来て、働くパパママ世代は、ご苦労されているかと思います。
基本的には、子どもが学校や幼稚園をコロナにより休校・休園・出席停止などになり、面倒をみなければならない保護者としてお休みをするとなるため、有給休暇を使うか、欠勤扱いのどちらかの選択になります。通常のお休みと変わりはありません。しかし、働くパパママを応援するため、国は新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金を会社に補助しています。この助成金は、休校になった子どもを持つパパママを特別に扱い、有給による休暇を与えた企業には、支払った給与分を会社に助成するので、お給料を減らさないであげるよう努力してくださいね。というもので、会社が申請を出すことを前提とした助成金です。会社が、この制度を知り、理解し、会社が申請を出さなければいけないため、最寄りの総務課さんへ相談してみましょう。
尚、該当する子供たちとは、小学校や保育所等に通う子供たちで、中学生以上は対象となりません。
まとめ
新型コロナウイルスとの生活は、もうしばらく、続きそうです。活用できる補助金もどんどん減りつつあります。期限のある補助金は、早急に手続きをし、補助をうけることをおススメします。
上手に制度を利用し、このウイルスに打ち勝つことを切に願うばかりです。